本人申請の落とし穴①

本人申請の落とし穴

いつも弊所ホームページをご覧いただきありがとうございます。

改めまして、司法書士・土地家屋調査士の橋本でございます。

今回は自分で相続登記を申請した際の失敗事例をご紹介します。
内容が特定されないよう一部フィクションを混ぜてお伝えしますのでご了承ください。

事例といたしましては、相続人が3名(Aさん、Bさん、Cさんとします。)で、父名義の不動産をAさんが相続後、売却をし、残ったお金を3人で分けるということを想定して、Aさんが自分で相続登記をした、というケースです。

相続登記は何とか完了し、ご売却の準備を進めようとしたところ、遺産分割協議書には、「この不動産はAが相続する。」としか書いていないことが発覚しました。

何がおかしいの?と思われるかもしれませんが、実は重要な文が抜けてしまっております。

それは、「売却後、残ったお金は相続人で分ける」旨の文言です。

実際にはもう少し詳しく書くのですが、これなあるのとないのでは大違いなんです。以下ご説明いたします。

文言がない場合、Aさんが不動産を相続し、売った→譲渡所得税が発生
※各種特例での控除などは今回考慮しないものとします。

売却後の均等に分けたお金をもらった人→もらった側に贈与税

が課税されてしまいます。

文言がある場合は、相続税の基礎控除の範囲内であれば相続税がかかりません。

この1文があるだけで数百万、ないしは数千万円という金額差が出てしまうんです。

税務署職員さん曰く、「民法上遺産分割協議書の訂正などは可能ですが、税法上禁止されている」そうです。

司法書士に依頼した場合、報酬がかかってしまう一方このような税金まで考慮して書類を作成してもらえるので、結果的に数万円の支払いで済むんです。

これが「自分で手続きできるけどやらないほうがいい理由」です。